特性5因子から悩みやすい人を科学的に分析する【神経質傾向編】
こんにちは、テイジーです。
まず始めにこちらの記事はテスト編で自分の性格のスコアを出してから読む事をオススメします。
その方が自分に当てはめて考えられるのでわかりやすいでしょう。
今回はその事に関係する特性5因子の中のひとつ「神経質傾向」について
説明したいと思います。
その前にパーソナリティの科学は心理学や統計的なものに基づいた理論なのでその人の性格と完全に一致させる事は出来ません。しかし多くの人の実験データに基づいているので結果が大きくは外れないし、社会的に見てその傾向があることは否めないと思います。
みなさんの
また性格テスト結果がどうであれ、悲観することはやめましょう。
あくまで傾向ですし、あなたの性格や感性、考え方は自然淘汰を生き残った遺伝子を基に出来上がったものであり悪い事などあるはずが無いのです。
これから話しますが性格などはどの性格だから良いということではなく、環境にあった性格があるのです。
あなたの感性や価値観、性格は全て大事なものです。生物は多様性が無いと滅びてしまいます。
私はあなたの考え、感性、性格を尊重します。
さて「外向性編」では外向性がポジティブな感情と関わっていると言いました。
では「神経質傾向」は何に関わるのか?
答えはネガティブな感情です。
外向性のスコアが高い人は映画でポジティブな場面を見た時に気分が高揚します。
それと同じようにネガティブな場面を見た時に気分が落ち込んだり、ネガティブな感情になるかを予測するのが「神経質傾向」なのです。
これは映画を見た時だけの話ではなく、日常生活においての悩み事や悪い事についても同じ事が言えます。
例えば神経質傾向の高い人はニュースで悲惨な事件や嫌な事件を見た時も気分が落ち込み、ネガティブになってしまうのです。
つまり神経質傾向のスコアは、ネガティブな感情システムの反応性を測るための尺度になるのです。
ではこうしたネガティブな感情を呼び起こす意味はあるのかを考えます。
私は遠い祖先から受け継いだ遺伝子を持っています。もちろん祖先は野生でも生き抜いていた事でしょう。
自然界には私達の知らない危険がたくさんある事でしょう。
そしてその危険を生き抜いた祖先が子孫を残す事に成功した事は簡単に想像できます。つまり危険を察知する能力が高い個体が私達の祖先にはいるのです。
恐怖、恥、不安、嫌悪このようなネガティブな感情は私達が危険な物事を避けるように身に着けた特性なのです。
恐怖があれば危険な物を警戒するでしょう。不安があれば問題を未然に防ぐために周囲や自分の中に問題点を探るでしょう。嫌悪も私を感染症や有害なものから守ってくれるはずです。
こうしたものは私達に起こるかもしれないものから身を守るためにあるのです。
しかし私もですがよく些細な事(他人から見れば)で悩んでしまう事があります。
これも神経質傾向のスコアが高い人の特徴です。
実は神経質傾向のスコアの高い人は悩んでいる時間の80%が根拠のない悩みで占められていて、99%が意味のない悩みで占められているのです。
私はこの事実を知って少し心が軽くなりました。
開き直るようにしたのです。私が悩むのは神経質傾向のスコアが高いからだと。
何かのせいにしてしまえば少しは楽になりますよ笑。
楽観視は禁物です。この神経質傾向は「うつ病」との関係を示しています。
これは脳の関係なのですが詳しくは長いので省きます。
またネガティブな感情にはいくつかのホルモンも関係しています。
例えば「アドレナリン」やストレスホルモンである「コルチゾール」はネガティブな感情を引き起こしてしまいます。
しかし1番関係しているのは幸福ホルモンとして知られている「セロトニン」かもしれません。
まだ解明されていませんがこのセロトニンを作るための遺伝子に変異があったり、遺伝的に弱かったりすると神経質傾向になりやすくまた鬱病にもなりやすい可能性があるのです。
ここでさらなる神経質傾向の特性を紹介したいと思います。
神経質傾向のスコアが高い人はネガティブな感情を自分に向ける事が非常に多いのです。
その結果、悪い人に引っかかるということもあります。
ではひとつ例を挙げて見ましょう。
神経質傾向のスコアが高い女性がいるとします。彼女は自分のネガティブな感情によって寝られず苦しみ悩んでしまいます。
そんな時、ある男に出会います。彼は酒癖が悪く、定職にもついていません。
彼女も彼の中の問題は見抜いているはずです。本来ならそういったものを避けるため神経質傾向のスコアが高いのだから。
しかし彼女にとっては1人で悩み眠れない夜の方が辛いのです。
さらに神経質傾向のスコアが高い人は自尊感情が低いという傾向があります。つまり自己評価が低いのです。心理学的には人は自分と釣り合いの取れたパートナーを選ぶと言われています。彼女はその下がりきった自己評価のままパートナーを選んでしまったのでしょう。
さて、ここまで神経質傾向の高い人の話をしてきましたがではこれが低いとどうなるでしょう。
先程申し上げました通り、ネガティブな思考は私達を守る為に先祖から紡がれてきたシステムです。
これらを完全に欠いてしまうとどうなるでしょう?
先天的に痛みを感じない症状を持った人がいます。この症状を持った人は必ず早死にします。痛みを感じない為、いつ自分が傷ついているかわからないのです。
これと同じ事がネガティブな感情や思考を持たない人にも言えます。
エベレストへ挑戦する登山家達は神経質傾向が一般に比べて遥かに低い事が知られています。
エベレストで命を落とした登山家は300人近くいます。登頂に成功した人は約1000人です。途中でリタイアした人もいるでしょうがそれを踏まえて計算しても約1割の人が命を落としているのです。
実は神経質傾向が低い人であっても誠実性が高いとより学業成績でよい結果でると分かっています。誠実性もっと詳しくいうと自我の強さであります。
ネガティブな思考を燃料に行動出来るほど心の状態が良ければより良い仕事へのエネルギーとなるのです。
また神経質傾向の高さは知的専門職としての成功を予測する為の要因になる事も分かっています。
神経質傾向の高さゆえに洞察力が高くなりそのような結果になるのかもしれませんね。
さて実は私も神経質傾向のスコアが高い(8点)となりました。
なので悩む人の気持ちも少しはわかります。誠実性も高くはありません。
私はいつか1人で悩んでいる人達が正々堂々と逃げて来られるような場所を作りたいと思っています。
そして今悩んでいる人達の為にも色々な知識で手助け出来たらいいなと思っています。
一応、外向性編の記事も貼っておきますね。
ではでは、また